11月3日 13:23 |
第三十三章 崩れ行く平穏[月夜のもとに] |
―――――翌朝。 光一朗「…ふわあぁ…。おはよぅ。」 昨日立て続けに起きた出来事に脳がついていけず、夜もなかなか寝付けなかった…。 その結果がこのいつも以上に眠そうな欠伸だ。 階段を降りて、洗面所で身支度を整えるとキッチンに向かう。 キッチンでは目玉焼きとウィンナーを焼いているいい臭いが、寝起きの脳を刺激するように出迎えた。 光一朗の母「おはよう。いつもの出来てるから食べなさい。」 ダイニングテーブルには目玉焼きとウィンナーに、トーストとコップ一杯の牛乳が置かれている。 トーストを食べながら何気なくつけた朝のニュースが耳を疑うようなことを告げた。 キャスター『ニュースです。本日未明、神代町のアパートで女性の変死体が発見されました。女性はこの部屋に住む小日向すみれ高校教師(23)の姉の楓さん(26)とみられ…。何らかの事情を知っているものとして、この部屋の持ち主である小日向すみれさんを探し話を聞く方針です。続きまして………。』 ボトッ…。カチャン。 食べかけのトーストが口からずり落ち、音をたてて皿に乗っかった。 光一朗(…なんで、何が起きてるって言うんだ…?先生…。) (るく) |
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