11月1日 18:47

第三十一章 月満ちるまで…。(後編[月夜のもとに]
少し肌寒くなった陽気に合わせて炬燵と電気カーペットのスイッチを入れ、炬燵の上には数本の缶ビールと、おつまみを適当に並べた。

楓「アイツったら酷いのよ?あたしが誕生日に買ってきたケーキ食べて何て言ったと思う?!」

あれから缶ビール二本を開け、すでに出来上がっている姉は愚痴り始めた。

すみれ「何て言ったの…?」

私は柿の種とバターピーナッツをポリポリ食べながら相槌を打つ。

楓「うまい。けど…もう少し甘い方がいいな…。」

声を低くし、声色や仕草を真似しながら話を続ける。

楓「だったら自分で買ってこいっての!!」

カンッ!!

音を立てて炬燵の台の上に缶を置いた。そして何かを思い出したのか、声のトーンが変わる。

楓「昨日母さんから電話来てさ…。若くないんだからいい人見つけて家庭をもったら?って…。」

すみれ「お姉ちゃん…。」

そろそろやめにして休んだら?と言おうとした瞬間

楓「うぷ。おトイレ借りるね。」

バタバタとトイレの方へと駆け出していった。

すみれ(…大丈夫かなぁ…。)

困り顔をしながら缶ビールに口をつけた。

ドア一枚隔て、寄り掛かる人影がニヤリと笑った。
(るく)
閲覧(183) コメント(3)

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るく
11月1日 22:05
楓の台詞は、私が姉に言われたことをもとにして考えました。

つまり…今までの姉の観察日記の内容に対しての、私の魂の一言と言うわけです(笑)

リエ−ル
11月1日 23:39
ふむふむ
ずずーっずずずずーっずーっ
人影が気になりますな〜

るく
11月2日 12:43
こんにちは。
そろそろこの話も最終局面に近付いています。

|ドア‖ニヤリ


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