10月16日 21:40 |
第二十三章 彼女が語る真実[月夜のもとに] |
???「あの男は、神代学園の数名の生徒と教員関係者について調べていたらしい…。」 突然話し始めた彼女の台詞を無言で聞く。やはりこの子は何かを知っている。自分の推量だった考えが確信に変わった。 ???「メモ帳に調べていた者の名前が書かれていた。お前の名前もあったぞ…佐伯、光一朗。」 彼女は真っ直ぐに俺を見据えながら名前を呼んだ。 光一朗「俺も、あんたに聞きたいことがある…。」 ???「…さくや。草薙咲耶だ…。」 光一朗「じゃあ、草薙さん…。君はこの事件の何を知って、何の目的で犯人を追ってるんだ…?」 目を瞑り、何か考え事をしてゆっくりと語り始めた。 草薙「…この事件の犯人は人外の化物…。満月の夜に、今まで襲い、喰らってきた魂を使って真の力を手に入れようとする…。それを阻止し、滅するのが私の一族の…使命。」 想像以上に彼女の語った言葉は重かった。人外の化物…真の力…一族の使命。 少し困惑した頭を整理しようとした時、聞き慣れた声が耳に届いた。 ???「こうちゃん?あ、やっぱりそうだ。今日はお参りですか…?」 巫女服を着た長い黒髪の少女がゆっくりとこちらに歩いてきた。 (るく) |
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