9月30日 01:06 |
手紙〜想い〜@[小説的ななにかW] |
少し肌寒い風を受けながら、俺は手紙を握りしめ空を見上げていた。 始まりは、突然くるものだ。 きっかけさえあればいつだって起きるのだろう。 大学を卒業して、これから長い間働くであろう会社に入社した事。それがまず一つ目のきっかけだった。 だるい入社式も終わり、これから上司になる先輩方が歓迎会という名の飲み会に、俺は断る理由も無かったから出ていた。 あまり酒に強い方じゃないが、その場の雰囲気を崩さないようにしながら飲んでいた俺は、完全に出来上がっていた。 まぁ、俺の場合、回りに絡み捲ったりする方じゃなく、どちらかといえばトイレとマブダチになるタイプだった。 ・・・平たく言えばリバースするタイプだ。 何度もトイレとマブになりながら何とか飲み会が行われている会場(飲み屋)の端で俺はグデンAな感じで倒れていた。 俺(・・・誰か介抱とかしてくれてもいいんじゃねー?) 心の中から思いながら俺は起きる気力もなく倒れたままだった。 ?『新人君で飲まされてるのは解るけどちょっとだらしないぞ。』 きっぱりと言い切る中に少し優しさを含んだ声で話かけて来た人が居た。 ・・・これがもう一つのきっかけだった。 (サイキ) |