るくさんの日記
るく
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10月16日 21:40
第二十三章 彼女が語る真実[月夜のもとに]
???「あの男は、神代学園の数名の生徒と教員関係者について調べていたらしい…。」

突然話し始めた彼女の台詞を無言で聞く。やはりこの子は何かを知っている。自分の推量だった考えが確信に変わった。

???「メモ帳に調べていた者の名前が書かれていた。お前の名前もあったぞ…佐伯、光一朗。」

彼女は真っ直ぐに俺を見据えながら名前を呼んだ。

光一朗「俺も、あんたに聞きたいことがある…。」

???「…さくや。草薙咲耶だ…。」

光一朗「じゃあ、草薙さん…。君はこの事件の何を知って、何の目的で犯人を追ってるんだ…?」

目を瞑り、何か考え事をしてゆっくりと語り始めた。

草薙「…この事件の犯人は人外の化物…。満月の夜に、今まで襲い、喰らってきた魂を使って真の力を手に入れようとする…。それを阻止し、滅するのが私の一族の…使命。」


想像以上に彼女の語った言葉は重かった。人外の化物…真の力…一族の使命。

少し困惑した頭を整理しようとした時、聞き慣れた声が耳に届いた。

???「こうちゃん?あ、やっぱりそうだ。今日はお参りですか…?」

巫女服を着た長い黒髪の少女がゆっくりとこちらに歩いてきた。
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10月16日 21:01
第二十二章 石段の先に見えるもの[月夜のもとに]
長い石段を勢いよくかけ上がる。両脇は生い茂った草木に囲まれ、さながら樹木のトンネルのようになっている。

やがて視線の先には石造りの鳥井が姿を表した。

タン、タン、ダンッ!!

石段の一番上に着くと、両膝に手をつき、肩で大きく息をしている自分の身体を支えた。

光一朗「…ハァ、ハァ、ハァ…フゥ。」


目の前に佇む神社はそんなに古いと言うわけではないが、どことなく歴史の重みの様なものを感じてしまう。


寺社は古くから聖域であると言われている。そういう人の気を引き締める力の様なものが働いているからなのかもしれない。


光一朗(さっきの、あの子はどこに…?)

光一朗「フゥ…ハァ…。」

肩で息をしている自分を落ち着ける為に一つ大きく深呼吸をした。

???「…何の用だ?」


落ち着きはらった女の声が耳に届く。声の主は腕組みをしながら、石造りの鳥井に寄り掛かっていた。

光一朗「…あ。いや、その…。」

初対面の人間にどう切り出したらいいか考えていると、向こうから口火を切ってきた。

???「お前、あのマスコミの男と親しいのか…?」

光一朗「え?なんでそんなこと…。」

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10月15日 23:17
第二十一章 なにげない時間(とき)の流れ[月夜のもとに]
放課後…。

俺は晃と成瀬さんとすみれちゃんの4人で帰路を歩いている。


必然的に俺は晃と並び、その後ろに成瀬さんとすみれちゃんが何か笑いながら話しているのが聞こえる。


なんでも学園側の配慮で、集団下校+引率者の先生一名で今後警戒体制を取るらしい。


晃は最初、「小学生じゃあるまいし、集団下校って…。」と愚痴を溢していたが、引率がすみれちゃんとわかると文句を言わなくなった。


すみれちゃん「ねぇ佐伯君、体はもう平気かな?」


後ろで話していたすみれちゃんから授業中青ざめていた件で話しかけられた。


光一朗「もう大丈夫です。心配かけてすみません。」

その言葉を聞いたすみれちゃんは笑顔で

すみれちゃん「よかった。おまじないが効いたみたいで。」

と言葉を返してきた。おまじないって…?と思ったが、心配かけてしまったこともあるので聞かなかった。


成瀬さんの家に近付いてきた時、俺は視界の隅に見覚えのある制服の背中を見つけた。


光一朗(…あれは…。間違いない。公園で見たあの女の子だ…。)


そう思うと足は自然と彼女が登った石段をかけ上がっていく。
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10月15日 18:58
ちょっと重い[日記]
皆様こんばんわ

今自宅に居るのですが、膝の上に我が家の愛犬が乗っかって眠ってます

膝の上だから起き上がれないし、眠ってるから動く気0。

くっついてると暖かいけど…足しびれそう
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10月14日 20:15
第二十章 戦う決意は固く[月夜のもとに]
階段を降りていく理事長の背中を見送ると、瞼を閉じてもう一度窓の外へと顔を向け、ゆっくりと瞼を開ける。

草薙(…この街に巣食う妖魔は必ず、私がこの手で…。)


決意の眼差しは雲一つない青空を見つめ、右手には自然と力が入ってゆく。

草薙「…もう二度とあんな思いはごめんだから…。」

そう言葉を紡ぐと渡り廊下を歩き始めた。


パタパタパタ…。


渡り廊下から離れて階段に差し掛かる時、鳥が飛び立つ羽音がどこからか聞こえてきた。

草薙「理事長先生、待たせちゃってるかな…。」

私は階段を降りると、理事長室を目指した。

…………‥‥‥‥。


パタパタパタ…。


???「…あの程度のキズを癒すのにこんなに時間が掛かるなんて…。あの女、次会う時は必ず…!」


まだ塞がらないキズからは赤い血が滲み出ている。顔は焦りと苛立ちに支配され、目は血走っている。

パタパタパタ…ストッ。

屋上の手摺に一匹のカラスがとまった。


???「……何?私の妖気を探ってこの学園にやってきただと?フフ…いいでしょう。決着をつけましょう…。覚醒した私の本当の力、その身に刻み付けてあげますよ…。」


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