第十一章 救われた命[月夜のもとに]
倒れたまま動かない男の手首に指先を当て、脈の有無を調べた。
???「…ふぅ。気を失っているだけか…。」
全身から緊張が抜け、その場にペタンと座り込む。
牙から毒を体に入れられたわけではないので、短時間で命に関わることはないだろう。
ただ、全身の骨がどうなっているかはわからない。一度病院に連れていくべきなのだろうと判断し、男の両脇から腕を入れ胸の前で指を組む。
???「ん、よいしょっと…重いな。」
その体制からゆっくりと立ち上がり、体を起こした。
ズルズルズル…。
男の方が上背がある為、必然的に足はだらしなく引き摺られていく形になる。
誰か一人でも居れば力を借りて二人で運ぶこともできただろうが、居ないものに期待はするだけ損なこと。
???「よいしょ…よいしょ…。」
ズルズル…ズルズル…。
ゆっくりとだが確実に公園の出口へ向かっている。
……一方、公園近くの道路では…。
光一朗「まったく、家帰ってすぐにお使い頼めばいいのにさ…。」
スーパーに買い物を頼まれて、帰り道一人愚痴を溢している。
公園前に差し掛かると公園の中から何か音が聞こえる…。
くーるなシーナさん(巫女)[アバター]
皆様こんばんわ
今回のイラストはタイトル通りシーナさんを少しクールな感じに描いてみました。
いつもと違いかなり雰囲気が変わったかと思います。全体も撮せたら載せます
(
アリ)
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