るくさんの日記
るく
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11月15日 23:09
Blood Cross#5黒き力の彷徨[BC+]
ドラクロア「ぐ、グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

まるで猛獣の咆哮のような叫び声が部屋中に響き渡る。

ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!

家具がその叫び声に共鳴するようにカタカタと音を鳴らし床へと崩れるように落ちていった。

ドラクロア「ぐ、ぐうぅ…よかろう…。貴様の家族、子孫末代まで全てを滅ぼしてくれる!!坑がうことすら叶わぬことをよく覚えておけ!!」

黒い魔力の奔流を生み出し家の家具を吹き飛ばすことで、全てのガラスを打ち砕いたドラクロアは、漆黒の闇の空に浮かび飛び去っていった。

ギ…ギギギギイイィィーーーーーーー…。

ドラクロアと娘が対峙していた部屋の隣に続くドアがゆっくりと動き出した。

男の子「…おかあ、さん…??」

まだ年端もいかない男の子が、血だらけになって横たわる母のもとへと歩いていく。命の灯火が失われかけた大切な人、自分に愛を教えてくれた人…。
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11月9日 06:06
Blood Cross#4神代の力[BC+]
娘「ゲホッ、はぁはぁ…。くっ…。相変わらず化け物ね…。」

ガタン!!ドサア…


床へと両膝をつき、ゆっくりと力が抜けていくように倒れていく。血を出しすぎたことも関係しているのだろう。

肩で大きく呼吸をしている身体は僅かに震えていた。

娘「はぁ、はぁ…ふふ…貴方に挑むのにただの聖銀の短剣だと思ったの…?」

白銀の短剣に白い光を宿した文字が浮かび上がっていく。

黒衣の男「!!この文字はまさか…!」

娘「気付くのが遅かったね…ドラクロア伯爵…。」

キイイイイィィィィィィーーーーン!!! ドオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーン!!!!

ドラクロアと呼ばれた黒衣の男の足元に白い光を放つ魔方陣が浮かび上がり、眩いほどの光を放つ。

―――――聖光結界。

これは闇の力をもつ者を、神聖なる光の結界の中に閉じ込めることで相手の魔力の源をを封印し、弱らせることができる神聖魔法の1つ。

また、術者の能力Lvにより効果の持続時間が変化する。
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11月4日 22:53
Blood Cross#3漆黒を切り裂く白銀の光[BC+]
両親の無惨な姿を思い浮かべ、冷静に振る舞っていた瞳に強い憎しみが宿り、拳には自然と力が込められた。


娘「私はあの時から誓った…。せめて両親の負った痛みや苦しみを貴方にも味あわせられるのならと…。」

娘「これが私の背負った10年間の苦しみ…。貴方にはわからない、わかる筈がない!!」

黒衣の男の間合いに入り、自分の背中へと右手を回す。その手には鈍く光を放つ金属製の短剣が握られていた。

ドンッ!!!

娘の握る短剣が黒衣の男に深く突き刺さる。手を通して感じるのは肉を貫く抵抗。それとほぼ同時に腹部に感じる違和感。火傷をしたような熱を帯びた痛み…。口の中に広がる鉄くさい味…。

黒衣の男「聖銀の短剣とは中々面白いことを考える…。だが、今一つ足りないものがある。残念なことだ…。」


娘の腹部を抉るようにして刺し貫いていたのは、黒衣の男の左腕だった。背中まで貫通した腕をゆっくりと引き抜く。

ズ、ズズ、ズルゥ…。

娘「く、うぐっ…。」

ポタ、ポタポタ…。

引き抜かれた腕から真っ赤な血が滴り落ちていく。それはやがて赤い血の池へと変わっていった。
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11月3日 15:41
Blood Cross#2憎しみ宿る彼女の決意[BC+]
漆黒のマントをはためかせながら男は眼下にいる一人の娘に目の焦点を合わせた。

娘「丁重に御断りさせていただきます。私にはすでに永遠の愛を誓った人がおりますから…。」

女性は凛とした態度で黒衣の男に答える。自分の中に渦巻く感情を表に出さず、落ち着き払った声で…。

黒衣の男「10年前の約束を破るというのか?自分の母を助けるためにそちらから申し出たはずのものを…。愚かな…。」

娘「えぇ、愚かでも構わない…。でも、その約束を先に破ったのは他でもない貴方。貴方は自分から襲わない代わりに手下に命令し、私の父を吸血鬼に変え母を襲わせた。結果、私の両親は…。」

吸血鬼にされた後、黒衣の男の手下によりなぶり殺しにされた…。

吸血鬼の力は常人の四倍はあると言われているが、吸血鬼化したばかりの場合腕力はあるものの血の魔力による全身の肉体強化はすぐには終わらない。  

完全に吸血鬼になっているものからすれば赤子に等しいのかもしれない。

両親の亡骸は頭は粉々に破壊され、壁に鉄の棒で胸を刺し貫かれ、四肢は引き裂かれバラバラに千切られていた。
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11月3日 06:53
Blood Cross‐血の十字架‐#1[BC+]
本作品は吸血鬼を題材にしています。作品中に流血・出血など、血の表現や暴力的な表現が含まれております。
ホラー要素の強い表現に慣れない方は、閲覧をお控えください





byRUKU's puchi room


――吸血鬼(ヴァンパイア)。
それは夜に紛れて人々を襲い、人の生き血を糧として生きる闇の世界の住人。

彼等は生き血を啜った相手を眷属に従えて、新たな犠牲者を探し続けていく…。

人々もただ彼等からの蹂躙を受け、泣き寝入りに終わるつもりはなかった…。

彼等に対抗し、倒す力を持つ能力を探しだし、吸血鬼狩り(ヴァンパイアハンター)と呼ばれる悪魔払いを育て上げた…。

このお話は、狩る者(吸血鬼狩り)と狩られる者(吸血鬼)の物語…。


Blood Cross(血の十字架)…。



カッ!!ドドオォーーーーーーーーーン!!

夏の雷の乾いた音と共に漆黒の衣を翻し、その男は数匹の蝙蝠を従えて現れた…。

黒衣の男性「…娘よ。時は満ちた。あの頃の約束通り我が眷属となり我に忠誠を誓うがよい…。」

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