手紙〜想い〜I[
小説的ななにかW]
落ち着いた雰囲気の飲み屋に俺と先輩は移動した
そこで飲み物(酒)を頼み先輩と二人向かい合っていた
風『さて、急にどーしたのかな
和っちが誘うなんて
』
和『…』
正直、言葉が出てこない
突然あの事〈美柴亜との会話〉を聞くのもおかしい
だけど俺は…
和『少し聞きたい事があったので…』
覚悟は決めてある
あえて"それ"から切り出していった
和『先輩は、その、今付き合ってる人とかいるんですか?』
風『ん
そうね
今はいないわ』
これは俺にとって良い事なのか?
ただそうすると…
風『…うん。何となく解ってる』
和『えっ!?』
突然の先輩の言葉…
それがなにを意味するか俺にも解る
だけど俺はそれを聞くしか無かった
風『私の事…でしょ
』
和『…えぇ』
先輩は少し悲しそうな顔をしていた
風『多分、君も噂で聞いてると思う。どーいう話かは私自身、あんまり知らないけどその話はほとんど本当の事…』
和『嘘…ですよね』
言葉に詰まる
覚悟は決めていた
ただ"現実"を突き付けられた俺はかなり動揺した
先輩の話〈しんじつ〉は続いた
手紙〜想い〜H[
小説的ななにかW]
飲み会が終わるまでの時間がいやに長く感じた
先輩A『さて、いい感じに盛り上がっていますがそろAここの場は御開きとさせて頂きます
この後は二次会がありますが任意参加とさせて貰います
二次会に参加するも良し、帰るのも良し、気の合う奴と何人かで飲みにいくのも
ただここは一旦締めるので皆さん一本締めで締め様と思います』
先輩A『では、皆様ご起立下さい。せーの』
パンッ
先輩A『じゃあ、御開きという事で
』
さぁ、ここからが俺の本番だ
会場を出て少し風に当たる
酒で少しほてった体に秋の風が撫でる
和『うーん…』
風『いー風だね
』
和『えぇ、そぅですね』
風『あら
普通の対応ね』
和『まぁ、この半年間でかなり鍛えられたので』
風『ふーん
先輩としては嬉しい事かな
ただ私としてはちょっとつまらないかな
』
和『ははは、そいつはすみませんね』
風『さてと、んじゃ場所変えよっか
』
和『えぇ
』
ま、正直先輩が突然現れた時内心ドキAだったのは内緒だ
手紙〜想い〜G[
小説的ななにかW]
和(美柴亜…ありがとう)
俺は美柴亜の後ろ姿を見送りながら心の中で礼をした
風『うーん
なんだか久し振りだね
こーやって二人になるの
』
和『えぇ
そうですね
初めて先輩と話した日以来ですね』
風『まぁ、あの時とはちょっと違うけどね
和っち倒れてないしw』
和『それを言われるとちょっと困りますよw』
風『雰囲気も少し落ち着いた感じになったしね』
…ぶっちゃけ先輩が来た時からかなり動揺しましたよ
ただ今は決意の方が上だった
そして…
和『えっと…唐突ですけどこの後って時間あります
』
風『ん
なに
ひょっとして私の事誘ってるの
いやーん
お持ち帰りされちゃう
』
先輩は言い方は悪いがいつも通りだった
だけど俺にそんな余裕は無かった
和『まぁ、ちょっと話たい事があるんですよ』
風『あらら
普通に返されちゃった
んー、お姉さんでいいなら付き合ってあげるよ
イヤン』
和『ありがとう御座います』
風『いいわよー
んじゃこれが終わったら場所変えよーか
』
和『そーですね
』
後はなるようになるさ。覚悟は出来た
物語はさらに加速していく
手紙〜想い〜F[
小説的ななにかW]
美『そっか…
んじゃ私から言えるのは…
』
そこで少し溜めたあと
美『頑張れ
』
簡単な…だけど力強い一言だった
その一言が俺を少し強くしてくれた
和『はは…風さんに会わなければお前に惚れてたかもなw』
俺は照れ隠しの軽口をたたいた
美『あれ
私の魅力に今気付いたのw』
美柴亜も俺に合わせてくれた
そんな時…
?『何やってんのー
二人の世界作っちゃってさ
』
美『えーと…佐伯君が私の魅力に気付いたみたいなのですよw』
和『ちょっwおまっwww何言っちゃってんだよwww』
?『いやーん
和っち、手早過ぎじゃない
私だけじゃなくて美ーちゃんにも手出すなんて
』
美『いやーん
私も頂かれちゃうの
w』
和『はいA酔っ払いの戯言はどーでもいーですよw』
?『えーん
和っちがイジメるよー><』
美『こいつは許せませんねw』
和『はいA美柴亜も先輩も悪ノリしないで下さい』
ある意味キャラ被ってんなw
風『ちぇっ
もうちょっと乗ってきてくれてもE→じゃん』
美『佐伯のノリが悪いから私は撤退しますよーだ
』
気をきかしてくれたんだろぅ、そして…
美『頑張って』
俺にだけ聞こえる様に励ましてくれた
手紙〜想い〜E[
小説的ななにかW]
あの決意から数日、再び会社の飲み会があった
俺は決着を付けるためここに居る…
美『やっほ
佐伯
飲んでん
』
和『ん
あぁそれなりには、な
』
美『しかし、昔に比べたらなかA飲めるようになったね
』
和『そりゃあ会社に入って毎月飲みに行きゃあな
嫌でも慣れる』
…それに、今日だけは絶対に酔う訳にはいかなかった
美『…んで、どーすんの
』
急に美柴亜の表情が真面目になる
和『なにが
』
わざと惚けて見た
美『いや、あの日以来少し影があったのに、今日は嫌にスッキリしてるからさ
』
さすが察しが良い奴だ
美『決着付けるんでしょ
』
和『ん
まぁな。』
美柴亜は多分心配してくれているのだろう
自分の情報で俺を傷付けてしまったんじゃないか?
とか思っているのだろう
ただ実際は違う
美柴亜の考えと違い、俺は背中を押して貰って気分だった
一人で考えているだけじゃ進めなかった俺に決意を与えてくれたから
そんな美柴亜に俺は…
和『ありがとな
』
美『ん
急にどーしたの
』
和『いや、何となく、な』
全てを伝えるのが気恥ずかしくなった俺は感謝の気持ちだけを美柴亜に伝えた
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